戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

つぶつぶ・・・

今朝も氷点下の冷え込みになりました。

三分咲きになったサクラですが、

寒さで傷んだ花も見られました。

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明日からまた暖かくなるそうなので、

どんどん咲き進みそうです^^

 

さて、このごろ個人的に野外でみつけて面白かったものが

たまたま、つぶつぶぞろいだったのでご紹介します。

(「たまたまのつぶつぶ」というのも変なフレーズですね^^;)

 

まずはこれ

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奥社の森での調査中に見つけました。

杉並木のスギの木の下につやつやのつぶつぶが!

チョ〇ボールのようにも見えますが、

じつはこれ、ムササビのうんちです。

スギの花芽や新芽が好物とのことですが、

この密度は初めて見ました。

もりもり食べて、ぷりぷり出して、

樹上からぽろぽろ落としているのを想像すると

ちょっと微笑ましいです^^

 

調査の帰りに寄った、火之御子社の裏にはブナ林があります。

ブナの朽ち木についていたのは小さなつぶつぶ・・・

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キノコの一種? と思ったのですが、

調べてみると、どうやら粘菌の子実体のようです。

モジホコリの仲間でしょうか?

粘菌は、アメーバー状になって動き回ったりすることもできる

動物でも植物でも菌でもないという不思議な生き物です。

一度、動いているところを見てみたいものです。

 

昨日見つけたのはこんなつぶつぶです。

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コケ植物、タマゴケの仲間です。

サンゴの海の中を思わせるような不思議な光景で、

思わず見入ってしまいました。

つぶの中には胞子が入っていて、

次の世代をつくっていきます。

 

小さい虫の卵が密集しているのは苦手なつぶつぶですが、

このくらいばらけていると、なぜかときめく・・・

そのおすそ分けでご紹介してみました。