戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

今年もあと10日か…

気が付けば、12月21日です。

 

今年もあと10日間ほど…

 

明日は冬至です。一年で最も昼間が短い日…

 

今朝の朝焼け…

 

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カボチャやユズ湯が思いだされます。

 

今日は晴れたので、道の雪もだいぶ解けたようですが…

 

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朝はまだ雪がたくさん…

 

凍って滑ります…

 

先日もスッテンコロリン…

 

皆さんもお気を付けを…

 

 

閑話休題

 

野暮用で鬼無里へお出かけしました…

 

裾花川沿いを移動するのですが、

 

途中でこの谷を眺めました…

 

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考えてみると、とても浸食がすすんだ川で、深い渓谷を作っています。

この渓谷が、深くまで浸食されたため、地層が連続して観察できる地なのです。

 

 

そして、長野県庁のすぐ西側にあたり、

長野県を代表する地層見学地に選ばれたのです。

 

最初に本格的に調査が始まったのが、明治時代…

浅川油田も稼働中だったこともあり、長野の地質が注目を集めていた時代…

 

いろんな方が調査を行い、科学的な考え方を深めた場所でもありました…

 

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この川の源流は、戸隠連峰高妻山

 

雪が多く、雪解け水も多い川

 

激しい大地の隆起で、滝のような川ともなっています。

 

 

石ころが、とても流れやすい川でもあります。

県庁前の扇状地をつくった川でもあり、氾濫を繰り返した川…

 

善光寺の下もおそらく、この川が運んだ石ころがあります。

 

そんなこともわかってきました…

 

水が多いので、硬い地層も削られました

 

裾花ダムも、この硬い地層を生かして作られています…

 

そして、長野県初の水力発電所もこの川の水を生かしました。

 

長野市でも古いとされる「鐘鋳堰」もこの裾花の水…

 

そう考えると、最近は裾花川の水の動きと

その流域の大地との闘いの歴史や

ヒトの暮らしとの関連を調べているような気になってきました…

 

終わりのない物語ですが、

その一端が長野県立美術館の地下にある石ころから見えてきました…

 

おもしろい、面白い…

 

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今日は、柴犬館長も、ふんふんとうなづきながら聞いてくれました。

 

ライブ配信が終わったので、こんなこともしゃべればよかった…

 

と考えることしきりです…

 

今日は、おあとがよろしいようで…このへんで…