戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

意外なつながりが…

今日は五月最後の日曜日…

 

 

五月晴れが続きます。

これは土曜日朝の画像… 昨日はこの校庭で運動会!

久しぶりの運動会、みんな楽しめたでしょうか?

平穏が戻りつつあります。
 

今日は、なぜか、午前中からお客様が続々と…

駐車場や下駄箱が満杯になりました…

 

天気が良いせいか?

アメダスのデータでは、長野県内では初の真夏日になったところもありました。

群馬県高崎では初の猛暑日とのこと… 

 

戸隠に観光客が多いのは避暑のせいか…

🐕「わしも暑くて、やになった…」

 

それとも、この博物館に波がきているのか!

 

午前中から、この山奥にくるということは、

この博物館を目指してきているに違いない!

 

柴犬館長からのテレパスが届きます…

🐕「それは面妖じゃ、何かウラがあるぞ…」

 

午後になると、その波は途切れ… 静かな日曜日にもどりました…

 

さて、某高校の社会科の先生から鑑定依頼があり、

今日、来館されるとのこと…

 

よくわからない、岩石・鉱物で、

カンダゴロク先生の収集品ではないかとのお話…

 

カンダゴロクさん?だれでしょう?

 

地質学者かと思い、PCで検索してみますが、不明

 

高井郡誌等の自然分野にもその名はありません?

 

保科五無斎さんの関係者かなぁ?

 

 

先生がお見えになり、資料を拝見…

封筒に入っていた標本を出してみます。

 

これは、石炭だな!

飯山から新潟県へ通じる街道沿いの富倉で石炭を掘った、

との記録もあるので、それかも…

 

おっ、これは化石、

 

骨と歯だな? ウシ科の下顎骨でしょう…



ラベルがあります。

上木島村 池田長二氏 寄贈と読めるような?



これは県内産ではなく、外国産の化石か?

 

以前、大規模標本市でいろいろとみた記憶では、

中国産のもののような気がします。

 

化石の周囲についている、赤っぽい砂岩の特徴や

化石の保存具合から、そんな気がするのですが…



🐕「未熟者のくせに…、いい加減なことをいうな…」

柴犬館長からは疑問符?のテレパス

 

戦前のものらしいので、中国の化石を関係した学校に

お土産にしたこともあったのでしょう。

 

そのような例をこれまでにもいろんな学校で見てきました!

 

神田五六さんについて、伺うと、「戦前の考古学者だった方とのこと…」

 

そうか、それで検索すると、

中野や飯山で校長先生をしながら、郷土史や考古学を学んだ方のようです…

 

さらに調べると、柵学校にも来ていました。

 

追通にある洞窟遺跡「荷取遺跡」を調査し、

金井喜久一郎氏と共著で報告していました。

上水内郡柵村追通石器時代洞窟の調査報告」 史学雑誌「信濃」第一巻(1934)

 

柵村誌にも、そのお名前がありました…

 

へぇー 物語はいろいろなところに つながっておりますなぁ…

 

🐕「秘書は、まだまだ未熟者じゃ… フゥー」

 

 

今日は秘書的にはおあとがよろしくありませんでした…