戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ある意味これも戦い>< ただ臭いとの闘いなので まず勝ちはない・・・でもその戦いの先には価値がある

当館では

化石との比較用に

自前で骨格標本を作製していますが

 

骨格標本の作製にはいくつかの

手順があります

 

まずは 「動物の入手」

これがなければ始まらないですね

ここでは 事故(ロードキルバードストライクなど)

(先日のウサギはこれです)

飼育個体の死亡(ペットショップ、個人のペット、動物園など)

そして

駆除 など に 由来します

 

つぎに 大きいものはそうもいきませんが

まずは一度「冷凍保存」をします

病気を媒介しそうな ダニやら 小さい生き物を殺すためです

現在 この冷凍ストックが 200個体前後眠っています

 

それらを「解剖」し

「腐敗処理」をします

ここではプールサイドで水に浸けて腐敗させ 骨だけにするものと

作業している部屋の棚で瓶詰して 処理するものがあります

たまに化学処理してKOHなどでやっちゃうこともありますが・・・

 

実は この臭いやつら が かなり溜まっています^^;

 

そこで

今年は8月くらいから時間をみつけては

十分に処理が進んだと思われるものから

洗っています

 

ただ

職員だけでは数も多く時間もたりないし

すべてはできないので

実習生やボランティアさんにも協力してもらってです

先日はボランティアさんに ロバを 洗ってもらいました

夏には 実習生たちにシカやハクビシンを洗ってもらいました

まだ表に途中で止まっているイノシシとかもあったけど・・・

 

ただ 腐らせた水に浸かっている骨はかなり臭いので

より洗ってもらいやすくするために 

予洗いして乾燥させているものたちもあります

しかも たくさん>< 

上の2つの棚だけでも50個体ほどはいっています^^;

 

そして

このところは 開けたときに強烈に臭う

瓶詰も洗い始めました

篩の数で一回にできる数は限られているのですが

ここ2か月ほどで 30個体ほど処置しました

脂蝋化がひどくて予洗いで終わってしまうのものありますが・・・

 

 

一見 進んでいるようにも 見えるかもしれませんが

瓶詰はまだまだ1棚終わったかな?ってくらいで

まだ 6棚 残っていますし

外にもまだまだ臭い骨たちが100以上あります

 

そう思うと

ずいぶん 解剖してきたな~

と 

改めて感心しちゃいました

 

 

ブログを見ている方の中に

骨を洗ってみたい!という奇特な方がいたら

是非ご連絡を!

 

臭いのと臭くないのとありますので

お好みの方をチャレンジできます><

 

骨がきれいになれば 

部位の確認・整理 

標本番号を付け 

保管です

 

そこは職員の仕事ですね