戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

すべてはピンポーン!からはじまった…

3月31日 午後5時30分ごろ 柴犬館長宅の玄関チャイムが鳴りました!

 

「ピン・ポーン!」

 

宅配便かな?何か注文したかな…

 

ドアを開けると、そこには地元の方が…

 

「とある沢で、ひろったんだけど…何の骨ですか?」

 

ヒトかもしれない… ちょっと物騒な話…

 

クマやシカの骨でも、ヒトかもしれない…という相談が時々…

 

見せていただくと、コレ…

 

 

「こりゃ、でかい… 大腿骨ですね」 

 

遠位端がかけていますが、左のようです

 

ヒトやクマなんかよりも大きいし、太い

 

「ヒトやクマではありません、大丈夫です。警察に届けることは不要です…」

 

 

「いったい何でしょうか?」

 

これは、ウシの可能性が高いですね… でもなぜ落ちていたのかは不明?

 

 

欠けた部分では、緻密質・海面質・骨髄の部分がよく観察できました…

 

よく見ると、ネズミがかじったような痕もたくさん認められます。

 

事件ですか?事故ですか?

 

こはちょっとわかりませんが、若いウシではなく、

大人のウシの骨で間違いありません…

 

大腿骨からは死因は特定できません。

焼いた骨でもなく、ネズミのかじり痕からみても、

自然の中で筋肉や腱がついたまま放置されていたものの可能性が高いです。

 

比較用にキリンの大腿骨と撮影…

 

 

キリンと比較しても遜色のない大きさ…

 

こんな大きな野良ウシが戸隠にいるのか?

 

謎が深まります…

 

これをもってきた方からは、木に登る不思議な生き物を見たんだけど…

というお話も伺いました…

 

🐶「戸隠には、まだまだ謎の生き物がおるかもしれんぞ…」

 

 

🐶「クンクン… 吾輩も本格的に調べるぞ…」

 

 

 

🐶「もっと、視察範囲を拡大せよ…」

 

 

 

 

考えてみれば、この骨が持ち込まれたのは、エイプリルフールのイブでした…

 

 

 

🐶「前倒しのエイプリルフールだった、なんて落ちじゃなかろな?」

 

「やべっ、ばれましたか…」

 

🐶「未熟者… 日本古来の在来種 柴犬はすべてお見通しじゃ…」

 

🐶「柴犬の眼をあなどるではないぞ…」

 

へへっ~ 今日もおあとがよろしいようで…