戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

ちょっと野暮用で・・・

今日は昼過ぎから野暮用で、川中島古戦場公園にある

博物館の本館へ行ってきました。

 

出発時、戸隠では吹き込んできた雪で、視界は真っ白!

  下におりたら雨かもしれない

と、傘まで用意して出発

 

すると、着いてみれば、青空に日差しがさんさん・・・

  日差しがある分、今日は暖かいぐらいですよ^^

と、言われてしまいました。。。

 

市内の気象の差を実感するできごとです。

 

すっかり冬モードの戸隠ですが、

先週の金曜日に奥社参道近くの植物園へ行ってきたので、

ご報告いたします。

(今日はでかけていて、ネタがない、とも言えますm(__)m)

 

入口の緑が池のふちにも雪が見られます。

道沿いはとけていたのですが、

木道は雪が残ったままです。

 

 

 

木道に傾斜があって、

雪の湿原に転げ落ちそうになる場所もあります。

しっかりした冬用の靴で歩いてください。

 

逆に、雪がある程度積もるまで、

木道は利用しないほうがよいかもしれません^^;

 

雪の上にイノシシの足跡がくっきりついていました。

短足のイノシシは、雪深い地域では越冬できない、とされてきましたが、

それも、覆されそうです。

 

栃の実をかじったのは、ネズミでしょうか?

あくが強いとされる実を必死にかじったようで

なんだかいじましいです。

 

木の下で、雪が積もっていない場所に、

一面にオオユリワサビの葉が見られました。

 

じつはこのワサビの仲間は、

春に花が咲いた後、夏は地上部分が葉も含めて枯れてしまう

という生活をしています。

そのまま、春まで葉を出さなければカタクリフクジュソウなどの、

春植物と同じです。

ところがこのオオユリワサビは冬を前に改めて葉を出して、

そのまま雪の下で越冬するという、

ちょっと変わった生活スタイルをもっています。

 

オオユリワサビ自体が、一旦は絶滅種とされていたためか、

この越冬葉の存在については説明が本によってまちまちです。

今回、秋に実物で確認することができてよかったです。

 

オオユリワサビについては、以前に少し書いているので、

よかったらご覧ください。

ずっといたけど新人さん? - 戸隠地質化石博物館の日記 (hatenadiary.jp)