戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

アキニレ色づく

今年7月10日にこのブログでご紹介した芋井のアキニレの木。長野市内ではとても珍しいこの木は、「無名木(ななしぎ)」と呼ばれ、花も咲かない変わった木とされてきました。では本当に花が咲かないなんてあるのでしょうか? 昨日久しぶりに様子を見に行くと、全体に赤みがかかっていました。

紅葉かと思いきや、なんと赤くなっているのは実でした。翼がついた円形の平たい実です。

風でパラパラ舞うニレの木に似た実が赤く色づいてびっしり実っていました。これだけ実っていて、花が咲かなかったはずがない! アキニレは秋に地味な花が咲くので、今まで気づく人が少なかったのでしょうね。