戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

第9回自然観察会

先日の大雪によりキャンセルがでましたが、
市内や松本から9名の参加者がありました。



本日は解剖とクリスマスリース作りです。



8月に交通事故にあったタヌキを解剖しました。
外傷がなく、骨折している様子もなかったので、
子どもたちでもじっくり観察できるはず
と思って、この子を選んだのです。



ところが皮をはいでいくと腹膜が溶けていて
内臓がでろ〜んと出てきてしまいました。
加えて胃内容物がもれていました。
おそらく胃液がでて、腹膜を溶かしたのでしょう。



これを見た子どもたちはさすがに逃げていき、
ドングリ工作をはじめました。



残った大人たちは、さっさと解剖を終わらせてしまおうと
横隔膜を切っていくとそこには血の海が広がっていました。
サラサラの血液でしたので、事故後すぐになくなったようです。


肺や気管も血液で満たされていましたので、
おそらく出血による窒息が死因のようです。


解剖を午前中で済ませることができ
午後からはクリスマスリースを作りました。


解剖とは一転して
子どもたちも自分なりのアイデア
凝らして作っていました。



ある方の作品


なかなかいいでしょ。



来月の自然観察会は
1月17日(日)で
ホネの組み立てを行います。
本物の骨で体のつくりを観察して、
実際に鳥の手羽先で
骨格標本を作ってみます。

#自然観察教室