戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

暖かいのも今日までか・・・

12月に入って続いていた晴天が、

今日でとうとう終わるそうで、

土日は寒気が入って冷え込み、雪も降るとの予報。

 

しめ縄用のわらやリースの材料など

週末のイベントの準備が、ここ数日で順調に進んだものの

本番当日にお天気が悪いと、

来られないお客さまもいらっしゃるかも、

と、心配しております。。。

(もちろん、無理はしないでくださいね^^;)

 

某職員は、さらに次の週末、15日に行われるイベント、

味噌づくりの準備を始めていました。

 

糀(こうじ)づくりです。

 

撮影が間に合わず、

蒸したお米にはすでに糀菌がまかれて

電気毛布にくるまれておりました・・・

 

 

無事に糀が花開いてくれますように・・・

 

お米と糀菌をまぜるスギ箱は職員の手作りです^^

 

今朝、日本の伝統的酒造りが、

ユネスコ無形文化遺産に登録されることが決定したとのニュースが流れました。

 

この酒造りに欠かせないのも糀(麹)です。

味噌に醤油、お酒、焼酎、みりんなど、

私たちの食生活を、糀が支えてくれています・・・

 

こんな記念すべき日に、戸隠でも糀づくりをするとは

何かご縁を感じます^^

 

 

ところで先日、その職員がある農家さんから「リースの材料にどうか」と

いただいてきた植物がありました。

 

丸い袋状の実がたくさんついています。

 

7~8センチある実の表面には毛がはえています。

太く見えますが、さわっても痛くはありません。

 

調べたところ フウセントウワタ(風船唐綿)

という南アフリカ原産の植物でした。

ドライフラワーとして、最近人気が出てきているとのこと。

早速栽培してみたものの、思ったほど売れず、

その残りが博物館に流れてきた、ということでした。。。^^;

 

熟した実からは綿毛が出てきていました。

では袋の中に綿毛が詰まっているのかと思い

みどり色の若い袋を割ってみると・・・

 

細い芯と、芯につながる薄皮一枚と繊維が走っているだけで、中身は空!

どういうこと?? とさらにいじっていると、

中央の緑色の芯の部分の中に、種が整列して入っていることがわかりました。

 

 

二重構造でした。

外側と内側と、両方の皮がやぶけて、綿毛が出てくるようです。

では、外に綿毛が出ていく前に、やわらかい袋が果たす役目とは

いったい何なのでしょう?

食べられることへの防御ではなさそうなので、

保温や紫外線対策でしょうか?

 

世界は広い! 色々な生き物がいるものです。

 

日本酒も世界に羽ばたいて

いろいろな国の人に愛されるといいな~