戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

自然観察会

今月の自然観察会は、場所を戸隠森林植物園にかえて行いました。
お目当ては、梅雨の季節ならでは名物(!?)

モリアオガエルの卵です。
ちょうど昨夜からの雨で産卵が始まり、入口の池には、卵が入った泡の塊が、まるで綿菓子をつけたように白くあちこちに見られました。
ところで、上の写真で、右側の泡の上にカエルが2匹ついているのがわかりますか?
まさに今の時期の葉の色をしていて、保護色。
なかなか気づきにくいのですが、体の大きなメスにむらがって、オスが折り重なっているようすがあちこちで観察できました。

私たちに驚いたカエルが、枝から落ちてしまうことも…^^;


こんなにモリアオガエルを見る機会はなかなか珍しい。
しかし、大人たちの関心をよそに、子どもたちの興味は池ですでに孵っているヒキガエルのオタマジャクシ…。 またはまだ見ぬサンショウウオやイモリ…。

それでも、森を歩けば目の前を横切るガやトンボ、足もとの小さな虫にも、すぐに気づくのが子どもたち。

森にすむ、小さな生き物たちの存在を実感した観察会でした。