戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

かざんの大爆発!

 今日は大地のフシギ「火山編」を開催しました。火山の噴火でできたいろんな石を観察したり、身近な材料で火山の噴火実験をしたり、実際の火山の噴火している映像を見たりしながら、火山のナゾに迫ってみました。
 今日の実験の中で一番盛り上がったのは、お麩を使った火山灰を降らすものでした。秋田大学の火山の先生が考案された実験装置を作って、お麩の粉を噴火させました。高さ1.5mくらいまで噴煙が上がり、扇風機で起こした風に乗って、風下側に火山灰を降らせることに成功しました。噴き上がった瞬間は、子どもだけでなくお父さん方からも「おぉ!」という歓声が起こりました。
火山の周りには大きな噴石(1cmくらいのお麩)が飛び散り、火口から遠くなるほどお麩の粉が細かくなっていく様子などがかなりリアルに再現できました。
その後、実験の前にみんなで洗っておいた火山灰を顕微鏡を使って観察しました。今日は4種類の火山灰を観察したのですが、それぞれに違いがあったり、きれいな結晶(鉱物)が入っていたりと、火山灰にも個性があることに参加された方は驚いているようでした。
日本にはたくさんの火山があります。こんな活動を通して、少しでも火山に興味を持ってもらえたらいいなぁと思っています。


お麩の大爆発の瞬間。見事に噴き上がりました!


積もった火山灰(お麩の粉)。なかなかリアルに降灰の様子を再現できました。

今日観察した火山灰↓

①飯縄火山(長野市)の火山灰。斜長石と角閃石がたくさん入っています。

②浅間火山2009年噴火の火山灰。石の粉ですね。

③貝塩上宝火山(岐阜県)。石英と黒雲母がいっぱいです。

八ヶ岳火山(長野県)の火山灰。かんらん石と輝石が入ってます。