戸隠地質化石博物館の日記

博物館周辺での日々のできごとを、地質、植物、動物などの各担当者が書いていく日記です。

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

カタツムリ殺人事件

先日家の近くを散歩していた時のこと、薄暗い林の近くの小道に、大きなカタツムリが殻の口を上に向けて転がっているのを見つけました。その場所まで移動した痕跡が白いすじとなって残っていて、見るからにただ事ではない雰囲気です。 事件の匂いがする・・・…

ツキノワグマの頭骨

8月8日の自然観察会の際に紹介しました 子どもたちがきれいにしたツキノワグマの頭骨を ワークルーム2についに展示しました。 (なんとかその月のうちにできてほっとしています。) ワークルーム2の入口付近にあります。 学校机の展示ケースに堂々の風格です…

夏の終わりにニューフェイス

残り少ない夏の企画展「水辺のいきもの」(〜8月30日(日)あと2日!!)に 新しい仲間が加わりました。 青いカエルです。 ご近所の方が、連れてきてくださいました。 目の横に黒のラインがあるので、ニホンアマガエルであることがわかります。 眼は黒く、体…

イタチ

長らく館の入り口付近で水につけられていたイタチがきれいに骨になりました。 (イタチの頭骨:形状から成熟したメスのものだと判明) かなりの美人でしょ。 (全身分のホネセット)骨盤やろっ骨が少し折れていた以外の損傷はなく なかなか状態のいいイタチ…

順調に成長中

先日紹介しているヘチマとスイカは順調に成長しています。 ヘチマは十数個がみのりはじめました。 8月18日 8月26日この調子ならタワシも夢ではないかも? スイカは一つだけです。 8月22日 8月26日 現在ソフトボール大です。最近朝晩はとても涼しく、夏は終わ…

企画展示室の中で

今朝、企画展示室の明かりを点けに行くと、オオルリボシヤンマのヤゴがいなくなっているのに気がつきました。これは羽化したに違いないと部屋の中を探したところ、抜けガラを発見しました。以前にも1匹、羽化したのですが、そのときはカラを見つけることが…

そんなところに・・・

近くの小学校でいただいた花を玄関にかざってあるのですが、そのプランターに“家”を作り始めたやつらがいました。アシナガバチの仲間です。もっとほかに良い場所があるだろうに、よりによって何でこんなところに・・・。 ちょっかいを出さなければ、ハチも攻…

かわった雲

お盆を過ぎ、戸隠では涼しいを通りこして朝晩は少し寒いくらいの日もあります。空の雲も高く、いかにも秋の空といった感じです。そんな空に目をやると、なんだか魚の背骨みたいな形をした雲が浮かんでいました。最初は不思議に思ったのですが、おそらく周り…

だいかいぎゅう

漢字で書くと“大海牛”です。 昨日のTVニュースや今朝の新聞にも載りましたが、戸隠のおとなりの中条村の川底から大きな肋骨(ろっこつ:あばら骨)の化石が見つかり、信州大学が発掘を行いました。とても太くて、重たい骨だったので「ジュゴンの仲間のダイカ…

夏の花

県内では夏休みも終わり、日差しは強いものの吹く風は秋の気配。短い夏が終わってしまったように感じられるこの頃ですが、植物はやっと夏の花をさかせています。 駐車場のサルスベリ(中国原産ミソハギ科)は濃いピンクの花が今盛りです。花びらが6枚ありま…

化石との遭遇(そうぐう)

今日は、化石採集会で発掘された化石を紹介しようと思います。化石を掘りに行く場所は戸隠の山の中です。その山の中の崖からたくさん出てきます。出てくる化石はホタテの仲間やウニのとげなど、約400万年前の海にすんでいた生き物です。山奥から海の生き物た…

驚きの成長速度

去年、夏に食べたスイカの種を花壇に播きました。 あまり期待はしていませんでしたが 今年そのタネが発芽し、ただいま急成長中です。実も1つだけついていて、 昨日は長径が5.5cmくらいでした。 今日は長径8cmです 背景の丸型ブロックと比較しても明らかに大…

侵入者

館の表に鳥小屋を改良したカブトムシハウスなるものがあります。 今年の春、カブトムシの幼虫をいただいた際に掃除をしたのですが、 その時にカブトムシの幼虫を小さくした(私の手の小指よりちょっと小さい)虫の幼虫が4匹いました。奇跡の子か!っと思い、…

にゅーふぇいす

館の近くを流れる楠川に地質調査に行ってきました。浅い海の中につもった砂や石ころの地層や、T4タフと呼ばれる北アルプスで起きた巨大噴火による火山灰などを大きな崖(地質屋さんは露頭とよぶ)で観察することができました。 その大きな崖の下を流れる川に…

はちのこ

近所のおじさんが、蜂の巣をもって来てくれました。ハチの種類はキイロスズメバチのようです。蜂の子(幼虫)を引っぱり出したら、う○ち(フン)をする子がいました。黒くて長くて驚きの大きさです! 親になると樹液など甘い液体を食べますが、幼虫の間は昆…

ちいさいいきもの

水の中の小さい生き物は、ふと気づくと増えています。 企画展でゲンゴロウの幼虫を飼育している入れ物でミジンコが増え始めました。 (ともに150倍です。青っぽく見えるのは子どもです) ほかにもなにやら増えてきているようです。 先日の自然観察会でとって…

さなぎへ

企画展ではゲンゴロウの幼虫を2匹飼育展示しています。 そのうちの1匹がエサを食べなくなったので、ピートモスを湿らせた土の上においたら、 もぐっていきました。蛹になるためです。1週間から10日ほどで、成虫になるそうです。 いよいよ「幼虫をゲットして…

来る人、去る人

お盆を迎え、当館にも大勢のお客さまがいらしています。まったく初めての観光客の方もいれば、この小学校を卒業し久しぶりに帰省したという方、旧館時代から何度も来たことがあるリピーターもいらっしゃいます。窓口で対応していると関西弁をはじめ各地の言…

ビオトープ途中報告

6月に行った自然観察会で3面コンクリートの池(ヒョウタン池)をトンボ池に改造(?)しました。 その成果が早くもあらわれ、昨年見られなかったトンボがやってきています。 ノシメトンボとショウジョウトンボです。 (ノシメトンボ♀?) (ショウジョウトン…

何の花かな?

へんか(変化)して、実になる部分がすでに花の根本にできています。 ちかごろ(近頃)、雨が多くて心配したのですが、無事に咲いてくれました。 まだまだ、小さいですが成長すると50cmくらいの大きな実になります。 (↑頭文字をつなげて読むと答えになるよ)…

シデシャジン

先日、近所の方が植物の鑑定に来られました。 青紫色の花びらがくねくねと反り返っていて、ちょっと見では何の仲間か見当がつきません。そのかたも、家の近くに生えているのを小さい時に見かけてから50年ぐらいナゾだったとか。 実はこの植物はキキョウの仲…

第5回自然観察会

今日は先日までの大雨さえなければ、 裾花川で生き物を調査する予定でした。 でも、雨のあとに川に入るのは危険ですので、 内容を変更して行いました。 午前中は葉脈しおりづくりをしました。 実験も兼ねて、様々な植物で試してみました。うまくいかないもの…

一皮も二皮も

企画展では様々な生き物の変化が見られます。アルビノのカエルやオオルリボシヤンマの他にも大きな変化を遂げたものがいます。それはタイコウチです。 この写真は同じ子の脱皮ガラです。 それにしても大きくなるものです。 わずかの期間に2度の脱皮。 堂々の…

マイマイカブリと自由研究

近所の小学生から自由研究に使ったマイマイカブリをもらいました。ヒメマイマイカブリという種類らしく、頭の部分が微妙に青光りしています。カタツムリの殻の中に顔をつっこんで肉の部分を食べるので、近い仲間のオサムシよりも顔が細長いです。カタツムリ…

うか・ウカ・羽化

一昨日から、真夏の太陽が照りつけはじめ、いよいよ夏本番です。朝、企画展示室を開けに行くと、1匹の大きなトンボがカーテンにとまっていました。オオルリボシヤンマというトンボです。でも体の色がなんとなくうすくて変わっていました。水辺のいきもの展…

逆取材

博物館では、様々なメディアの取材がきます。 今日の午前中は長野ケーブルテレビが企画展を取材していきました。 午後はTSBのゆうがたゲットの取材がありました。 レポーターはミヤシロさんです。 前にも「だいだらぼっち」の身長は?っという内容で取材に来…

フウセンカズラ

長い梅雨がおわたったようで、今日は夏らしい天気になりました。暑い日差しを少しでもやわらげ「緑のカーテン」になってもらおうと、博物館ではいろいろな種類の“つる植物”をうえています。アサガオは毎日きれいな花を咲かせ、ヘチマもだいぶ大きくなってき…

もちつもたれつ

館の庭にあるビオトープのガマの葉に、なにやら黒いものがくっついているのが目に入りました。近づいてみるとアブラムシに群がるクロオオアリたちでした。アブラムシは葉から汁を吸って、甘い液体をだします。アリたちはその液体をもらいに集まってきている…

ほーほけきょ

今日のブログには写真がありません。ごめんなさい。 今朝、仕事を始めようとしていたときのことです。突然、外から「ホーホケキョ」という鳴き声が聞こえてきました。ホーホケキョというさえずりは、繁殖期のオスしかしないそうです。ウグイスも、このいつま…